偉人とお世辞

フランス皇帝のナポレオンはお世辞が嫌いでした。しかし部下の一言に笑顔を見せたと言います。

「皇帝陛下は本当にお世辞が嫌いですな」

まさに相手の気持ちを見抜いた持ち上げ方でイヤミやわざとらしさがありません。 この言葉を聞いて逆に上機嫌になったというからこの部下のお世辞の使いかたは相当うまいと言えます。

では実際に上手なお世辞とはどのようなものでしょうか？ 先述の例はうまく使っていると思いますが、すべてそううまくいくとはかぎらないですから。 相手や状況によって使い分ける必要があるがそれぞれ５つの特色があると言われています。
一つ目は相手を持ち上げる方法。 これは一番一般的な方法で日常的におこなわれているものでもあります。 相手の自尊心をくすぐって気持ちよくさせるのだが、さりげなく使わないと逆に相手の心証を悪くするので細心の注意が必要です。
二つめは下手に出る方法。 これは相手をほめる、世辞を言うことではなく自分からへりくだる方法です。 お客様より自分を低く見せて相手に優越感を与え、会話を潤滑させる方法で、普段の社会生活でも自然とできていることもでもあります。 会話で「あなたのようにうまくはできません」等の言い回しから伝えることができます。 三つ目は相手に迎合する方法で、意見を相手に合わせることで相手の意見の正しさを強調する方法です。 この方法はまた、自分は相手の味方であると認識させることもでき、
「私もそう思います」
等がその典型です。
何にしろ、うまく使わなければ効果は逆効果となるのはわかってもらえると思います。 自分が一番使いやすい言葉を武器として習慣化し、武器として利用するようにしましょう。