単能工では何故いけないか?


単純労働者(単能工)を前提にした生産では、 それぞれを担当する従業員は担当以外のやり方を 知らないので、欠員があっても支援に回ることができず、 割り当てられた作業を終えると、“待つ”ことになって しまいます。

この待ち、ムダを排除し、柔軟な生産体制を実現するために 求められる技能者が多能工です。 それは実際の店舗においても必要なのは間違いありません。

店舗に多能工が多くいれば、忙しい工程に労働力をさき 、負荷の平準化を行うことができますし、店舗営業に対する 店員のシフトを組むのも簡単に組むことができます。
また、調理などの機械化が進んだ工程では、作業者は機械の 監視が主な仕事となりますが、順調に稼働している製造装置を 見ているだけ、というのはムダです。
そこで装置自体に問題発生時の自動停止機構を付け(自働化)、 多能工が他の装置の監視や他の作業をこなすことで、生産性 を向上できます。

また、こういう道具があればこの作業が簡単になるのに、 という発想も問題点の改善には必要です。 思いつく人、思いつかない人、いろいろな仕事であると 思いますが、全員が多能工化することで、すべての仕事を 経験し、違った見方で感想を得ることにより、思いつかない ことを思いついたり、改善に生かしたりできるという メリットもあります。

実際の生産現場でも少しずつ仕事をおぼえていく作業は 必要ですが、それを止めることなくすべての工程において 作業ができる多能を目指すことが重要なことがわかって いただけたと思います。

無駄を出来る限り排除する
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